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ハードボイルドと料理 [身辺雑記]
今、ロバート・B・パーカーというアメリカの作家の、ハードボイルドサスペンスを読み返している。
主人公はスペンサーというタフな私立探偵。
その恋人がスーザンというカウンセラー(彼女は初登場の時はスクールガイダンスのカウンセラー、後に大学院で博士号までとる)。
1970年代から、作者が亡くなる2010年(亡くなったのが1月だから、実際執筆されたのは2009年までか)まで、40年近く続いたから、ほとんど大河小説である。
若い頃にずいぶん読み、途中ちょっと抜けたけれど、最近また読みたくなって古いものから読み返している。
昔読んでいた時はストーリーだけを追っていたけれど、今読むと、人間関係が深い。
たとえばスペンサーとスーザンの出会い、別れ、復縁、それぞれの恋愛観、人生に対する考え方・・・などなど、この歳になったからこそ、そうなのか!と思えることがある。
もうひとつ、当時はあまり興味が行かなかったのが、小説に出てくる料理。
スペンサーは料理が得意である。
一人で食べる時のサンドウィッチ、サラダ、ちょっとしたローストなど、そしてスーザンと食べる時の、手をかけた料理・・・『スペンサーの料理』という本が出ているくらいだから、かなりのものである。
そんなことを考えながら読んでいて思い当たったのが、日本では池波正太郎。
必殺シリーズの元にもなった、「梅安シリーズ」でも、『梅安料理ごよみ』というのが出ている。
池波正太郎といえば「食」なのだろうけど、私がちゃんと読んだ池波作品は、梅安シリーズだけなので、これ以上あまり語れない。
しかし、こうしてみると、海外のハードボイルドや、その雰囲気を持つ日本の時代小説の登場人物が、活き活きと、リアリティをもってくるのは「食」との関係が深いのかもしれない。
どんな食べ物を好み、普段、友人や恋人や仲間と何を食べているのか、どんな風に料理しているのか・・・そこに人間らしさが表れてくるように思う。
江戸時代はもちろん、1970年代にも、コンビニやファミレスはほとんどなかったから、自分で作らなければならなかったといえばそれまでだが・・・。
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認めてほしい [総合]
人にはたいてい、他者から認められたい、という想いがあります。
容姿をほめられたり、技能や成果を褒められたりするのとはちょっと違う・・・それはそれで嬉しいのですが・・・。
存在そのものを認められる、いていいんだ、という感覚に繋がる、他者からの承認。
私はあるミュージシャン(バンドネオニスタの平田耕治さんhttp://hiratakoji.com/)の応援をしています。
コンサートチケットの予約を受けるので、お知らせにはたいてい私の名前と電話番号が、どこかに載っていました。
それが今回、私が直接かかわるコンサートがなかったこともあり、たまたまどこにも私の連絡先も名前も載りませんでした。
すると、複数の方から、辞めてしまったの?とご心配いただきました。
辞めていません、番号が載っていなくても、私に連絡くださっていいですよ、とお伝えすると、良かった!とほっとされます。
あ~!私のこと、気にかけてくださる方が、自分で思ってた以上にいらっしゃるんだ!
私の名前がないだけで、気にしてくださる・・・ありがたいこと!
それから数日後、武術の師匠からも、私の存在そのものを認めている言葉をもらいました。
人からあまりそう見られないのですが、私は自分に自信がありません。
武術の師匠からも、もっと自信を持て!と時に叱られます。
だからこそ、この連続して起きた出来事は、余計に嬉しかったのです。
私は受容れてもらえてるんだ、ここにいていいんだ、という実感を伴う言葉・・・これは人にも言わなければいけないですね。
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人を信頼し、世界を信頼する [総合]
孫娘は1歳5ヶ月。
言葉はまだ話さないが、大人が言うことはかなり理解し、大人の行動もじっと観察してまねをし、表情や動作で意思表示をする。
エリクソンの人格形成、発達段階だと、0~2歳の、人や世界に対する信頼感が築かれる時期。
まさにその通りだと思う。
母親が用事の時、2~3時間、一緒にすごす。
まだ階段の登り降りがおぼつかないので、階段にさしかかると、当たり前のように手を求めて差し出し、それに応えて出した私の手に何のためらいもなくつかまる。
他の場面でもそう・・・自分が必要とすれば、当たり前のように手を差し出す。
拒絶するときも、遠慮などなく、素直に首を振ってイヤだ、違う、と意思表示をし、手を払いのける。
眠くなれば全身を預けて眠り、目覚めたときも、自分が完全に起きて、もういい、と気がすむまでもたれている。
拒絶されることなど、微塵も思わず、手を出せば応えてもらえると信じ、受け止めてもらえることに全幅の信頼を置いている。
世界はワタシのためにある。
この時期を経て、人は自律へと向かう。
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人とは不思議なもの [総合]
周りの友人などを見ていると、いろいろな人がいる。
思うがままに振る舞って、言いたいことを言い、それでも嫌われずに慕われている人。
同じようにしていて、疎んじられてしまう人。
嫌われまいと気を遣い、友人たちに親切にし、その気の遣い方がウザい、と思われてしまう人。
同じように嫌われまいとして、自分を守り、必要以上のことはせず、それでいて時として妙に大胆な行動に出る人。
私は・・・昔から、すごく我慢してきたわけではないけど、言いたいことをズバズバ言う人、羨ましいとは思わないけど何であんな風に言いたいことを言えるんだろう?と思ってきた。
私が言いたいことを言えないのは、たぶん成育史・・・特に母親との関わりのせいだろうな。
言いたいことを言えなくてストレスをためるわけではないし、すごく我慢しているわけではもちろんない。
大方のことは、どうでもいい・・・は言い過ぎだけど、どうしても、とこだわるようなことじゃないし、大したことじゃない。
でもたぶん、どうしても譲れないことがあったら・・・その時は、相手にすると怖いタイプになるかも。
いい大人、孫もいるくらいの歳になっても、自分と違うふるまいをする人は、不思議の対象だ。
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時は流れる [身辺雑記]
ある所が閉店した、と聞いた。
閉店といっても、お店とはちょっと違う。
ダンススタジオ・・・と言えばいいのか。
アルゼンチンタンゴ、バレエ、などのレッスンをやっていた。
私はダンスを習っていたわけではない。
そのスタジオに、太極拳のレッスンがあった。
たまたま見たブログ、内容とは関係なく表示された広告に「自由が丘で太極拳」とあって、詳細を見たらその筋ではとても有名な達人が教えていた。
(最近のネットでは自分が検索したものから、興味のありそうなものを向こうから提示してくる。かなり不気味ではあるが、こういう風に役立つ時もある)
太極拳の師に相談すると、行ってみるといい!というわけで行ってみた。
なんと、私を含めて2~3人しかいない!
こんな先生に、こんな少人数で教えてもらえるなんて、超ラッキー!
その先生が来られない時はこれまたすごい、全日本のチャンピオンクラスの先生がみえた。
あまりにもったいないので今まで太極拳に興味を持ったこともない、セレブな友人を誘った・・・その友人からスタジオの閉鎖を聞いた。
1年くらい通ったかな・・・母の通院などもあって曜日が合わなくなり、行かなくなってしまっていた。
なぜその先生とスタジオが繋がったのか、わからないが、そこはアルゼンチンタンゴもやっていたので、友人のバンドネオニスタ平田耕治さんhttp://hiratakoji.com/を紹介したこともある。
受付の女性はジャズヴォーカリストでもあったので、その人のライブにも行くようになった。
彼女は今はシンガーソングライターとして活躍している、遠藤雅美さん http://masamiendo.com/
その頃スタジオの近くに知り合いのレストランがあったのでそこも紹介した・・・今はないけど。
紹介した友人は結局私より長く通ってくれて、さらにその友人も紹介していた。
達人の先生はやがてご自分の道場を開きhttp://www.taikyokudome.com/doumu/index.html、それがまた私の家に近かったので、お世話になったこともある。
こうしてみると、いろいろな繋がりが触れては離れ、それぞれに広がっている。
縁とは不思議で面白い。
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