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子どもは私のものではない・・・ [その他]

赤ん坊を抱いたひとりの女が言った
どうぞ子どもたちの話をしてください
(それで預言者は言った)
あなたがたの子どもたちは、あなたがたのものではない
彼らは生命そのもののあこがれの息子や娘である
彼らはあなたがたを通して生まれてくるけれども
あなたがたから生じたものではない・・・

あなたがたは彼らに愛情を与えうるが
あなたがたの考えを与えることはできない
なぜなら彼らは自分自身の考えを持っているから
あなたがたは彼らのからだを宿すことはできるが
彼らの魂を宿すことはできない
なぜなら彼らの魂は明日の家に住んでいるから
あなたがたは彼らのようになろうと努めうるが
彼らに自分のようにならせようとしてはならない
なぜなら生命はうしろへ退くことはなく
いつまでも昨日のところに
うろうろ ぐずぐず してはいけないのだ
あなたがたは弓のようなもの
その弓からあなたがたの子どもたちは
生きた矢のように射られて前へ放たれる
射る者は永遠の道の上に的をみさだめて
力いっぱいあなたがたの身をしなわせ
その矢が速く遠く飛び行くように力を尽くす
射る者の手によって
身をしなわせられることを喜びなさい
射る者は行く矢を愛するのと同じように
じっとしている弓をも愛しているのだから

カリール・ジブラン 佐久間 彪 訳/『預言者』(至光社) より

子育て中の人に贈られることも多い、有名な詩です。
私も何年か前に教えてもらいました。
すっかり忘れていたのですが、最近ふと目にして思い出しました。

子どもをひとりの人間として見て、決して自分の所有物のようにしてはいけない、ということが強く響いてきます。

愛は与えられても考えを与えることはできない・・・。
私たちは、矢である子どもを未来に放つ弓。

私たちは弓・・・射手ではないのです・・・つまり矢が飛んでいく方向を定めることはできない。

射手に身をゆだね、射手が定めた方向に矢が真っ直ぐ、遠く、気持ちよく飛べるようにしなやかに身をそらす・・・。

「射る者は行く矢を愛するのと同じように
じっとしている弓をも愛しているのだから」

良い弓として使われるよう、しなやかさを保ちたいものです。

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nice!(1)  コメント(7) 
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コメント 7

最近、自分の子どもを殺めるケースが多い中、とても時宜をえた記事ですね。いつも心に響くお話、ありがとうございます。
by (2007-02-04 14:34) 

タケ

こちらでは初めまして。前回はコメントをいただきありがとうございます。私もこれからはこちらの方にもコメントをちょくちょく残させていただきますね。
by タケ (2007-02-04 20:53) 

michaela

cocoa051さん、子どもを自分の所有物のように思ってしまうから粗末にしたり、思い通りにしようとしたり・・・。でもそういう人は預かりものと思っても同じなのかもしれませんね・・・。

タケさん、こちらこそコメントありがとうございます。こちらは少し真面目に書いていますがよろしく!
by michaela (2007-02-05 00:10) 

あんにん

お久しぶりです。よい詩を教えてくださってありがとうございます。子どもという矢がめざす的に届くようにしなやかな弓でありたいです。神様が射てくださるのだから、信じなきゃ。うちの場合、今はどこへ飛んでるのかさっぱりわからないんですが。私は実感することは「子どもは親の思う通りには育たない」ということです。だから面白いのかもしれないし、だから子育てに大切なことは信じることだと思うんです。
by あんにん (2007-02-05 23:24) 

michaela

あんにんさん、親の思うとおりにしようとすると、きっと矢は曲がった方に行ってしまうんではないかな。射手を信じないとね。なにしろ私たちは弓にすぎないのだから・・・。
あんにんさんのお子達もきっと良い方向に進んでますよ!うちもわからないですが、どこに行くかはお互い決められないね!
by michaela (2007-02-06 00:03) 

maria cecilia

子供が大きくなり、”子育て”という言葉から少しは脱出した年頃になったと思っていたのに、最近子離れできていない事を知りました。娘は大学受験で色々な事を自ら選び決めてきましたが、こうして受験を見守る母親の私には切ない時間でした。見守り、祈るしかないそれしか何もできない・・・これももしかして子育ての醍醐味でしょうか・・・・・。
by maria cecilia (2007-02-06 15:39) 

michaela

maria ceciliaさん、つい口や手を出したくなるところをグッとこらえて見守る・・・親としては一番辛いところかもしれませんね。でもそれが子どもへの信頼でもあるのかもしれません。
先回りされ、障害物をどけてもらい・・・子どもに力はつきませんよね。
見守りながら、祈ることができるのは私たちの強みかもしれませんね。
受験が良い結果になりますように!
by michaela (2007-02-06 22:24) 

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