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思い込み [身辺雑記]

有元利夫展(横浜そごう美術館 1月25日まで)に行ってきました。

気になる絵がひとつ・・・。
人物が一人、テーブルの向こう側にこちらを向いて座っています。
人物の前、テーブルの上には何かを覆っている赤い布。
布が何を隠しているのかはわかりません・・・果物か、壷か、あるいは箱か・・・もしかすると人の頭だったりして・・・。
想像力をかきたてながら見ると、題名は「覆われた時計」。

時計はどこにも見えません。
布に覆われているのが本当に時計かどうかは作者の言葉を信じるしかありません。
それどころか、布の下に時計が描かれているのかどうかもわかりません。
いきなり赤い布だけを描いているかもしれない・・・。

でも不思議なことに「覆われた時計」という題名を見たとたん、布の下には時計がある・・・と思えてしまうのですから面白いものです。
これが画家の才能というものでしょうか。

ほかにも魅力的な絵がたくさんありました。
ヨーロッパの宗教画に見られるフレスコ画の手法を用いた作品が多いそうで、そのせいか、宗教画のような印象を受けるものもありました。

私が気に入ったのは「花と人」という作品。
半透明の人物の周りに花が飛び交っている、ちょっと不思議な雰囲気の絵です。
人物の半透明さに心を惹かれました。

さて展覧会とは全く関係ないのですが、この写真・・・。
ヨーロッパの居酒屋風のしゃれたレストランです。

実はミニチュア・・・リヨンの街角で見つけたミニチュア博物館のウィンドウ・ディスプレー。
おそらく12分の1スケールで作られていると思いますが、きわめて精巧な作りです。
本物のお店、と思い込んで見ればそう見えてしまいませんか?

先入観なく見れば赤い布の下にいろいろなものが想像できたのに、「時計」と言われたとたん、時計しか想像できなくなったり、本当は小さなディスプレーなのにそう言われなければ本物のお店だと思ったり・・・。

面白いものですね。

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コメント 2

leon

 michaelaさんのブログ、画家の一人として大変勉強になります。
また身辺雑記シリーズからは、ヨーロッパの情景がたくさん浮かんできて、いつかそんな街並を描いてみたくなりました。
 息子さんが羨ましい限りです!!
by leon (2007-01-16 08:09) 

michaela

leonさん、カンヌに続いてヴェローナ、いつかご自分の目で見て描けますよ!
リヨンの街並みは、今にも馬車が来そうな石畳など本当に中世そのまま。あれを絵にできる才能に恵まれた人がうらやましいです!
by michaela (2007-01-18 13:58) 

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