難しい関係 [その他]
親子という関係は一番近いくせに、結構難しいものを含んでいることがあります。
息子や娘が、忘れ物をしていないか、寝冷えをしないか、と心配している親子の話をよく聞いたら60才を過ぎた子(?)と90才近い親だった、などというケースがよくあります。
それほどに親というものは、子どもが何才になっても小さい頃のままの子どもに対するのと同じ気持ちであったりするわけです。
それは本当にありがたい親の愛情でもあるのですが。
ところが、特に母と娘の場合、難しい状況になってしまうことがあります。
これは、母と娘が同じ女性同士であることや、母親というのは自分が産んだ娘をまるで自分の分身のように見てしまうことがあるためかもしれません。
最近「一卵性母子」などという言葉も聞きますが、母と娘が同じような考え方、同じような趣味・好みである場合は仲良し親子でよいでかもしれません。
しかし、娘が自我を確立し、母親と違う道に踏み出そうとした時、上手に子離れ・親離れできないと悲劇になってしまいます。
娘を自分の枠組みでしか捉えられない母親は、娘というものは自分と同じに感じ、考えるものと思いがちです。
ですから、自分と違う考えをもった娘や、自分が望むのとは違う方向に行こうとする娘を受け容れられず、なんとか自分の手元につなぎとめようとします。
もちろん母親の方は心からの愛情、そう、飲み込まんばかりの愛情からなのですが。
娘を自分の中に取り込み、自分を愛する延長で娘を愛する、グレート・マザーの愛情です。
娘の自我がしっかりして、エネルギーも十分あれば、母親の鎖を断ち切って大きく羽ばたくこともできるでしょう。
けれども、良い子でいなければ・・・という思いが強くて、母親から離れて自由になることや、母親の望みとは違う方向に進むことに罪悪感を感じてしまったりすると、たとえ自分の考えを通しても、常に、これで良いのだろうか、という思いにとらわれたり、母親の存在を頭の片隅に感じていたりするようになってしまいます。
頭の中に取り込んでしまった母親からのメッセージを常に感じてしまうのです。
そしてこれではいけない、と気づいたとき、遅咲きの、時には30才代、40才代で反抗期を迎えたりもするのです。
でも遅咲きでも反抗できれば良いほうです。
母親に対しては良い子でありたい、と思い続けることは辛いことです。
老いに差し掛かった母親と対峙して悲しい思いをさせる必要はないでしょうが、自分の心と向き合って見つめなおすことは大切でしょう。
逃げ続けていては成長できません。
・・・というのは今までの、そしてこれからの自戒と、娘達に同じ轍を踏ませないように、幸せになってほしいという思いを込めてです。
michaelaさんはとても冷静な方だと思います。他人なら冷静になれるときでも、肉親、なかんずく親子の関係になると互いの甘えや傲慢さも手伝って感情が優先するのがふつうです。読みながらホントに立派だなと思ってしまいました。
きょうもまたいい勉強をさせていただいたと感謝しています。ありがとうございます。
by (2006-08-18 11:38)
cocoa051さん、ご訪問&nice ありがとうございます。
立派なんてとんでもない、偉そうなことを書いていても本当は向き合うことを避け、逃げていて、全く成長していない部分があるんです・・・トホホなんてもんじゃありません・・・トホホ。
by michaela (2006-08-18 19:52)