昔のこと・・・とりとめもなく① [身辺雑記]
映画「おくりびと」の原作になった、『納棺夫日記』(文春文庫版)を読みました。
死と向き合ってきた作者、青木新門氏が書かれたこの本は、宗教観、死生観が語られたとても奥深い本です。
映画は見ていませんが、映画以上に素晴らしいのではないかと思います。
前書きに、その青木氏が富山という雪国に生まれ育ち、身に染み付いた雪の感覚が現れている、とありましたが、読み進む中で、私も訪れた北陸のことが記憶の中から蘇ってきました。
思い出してみると、仕事でずいぶんあちこちを訪れましたが、その土地それぞれに特有の風土があり、若い頃にそういったさまざまな風土、違いを身をもって体験できたことは、私のものの考え方、人生観をずいぶん軌道修正してくれたように思います。
そんな若い頃の体験を、自分自身の覚書のためにも少しずつ、記していこうかと思います。
前書きだけではナンですから、今日はアルバイト時代のエピソード・・・。
『納棺夫日記』にもちなんでいます。
私は大学で生物学を専攻していたので、30年程前にはアルバイトで某野鳥保護団体や、環境アセスメント会社の野外調査の仕事を時々していました。
あるとき、埋立地の鳥の調査に行きました・・・現在、浦安の某テーマパーク、Dリゾートになっているあたりです。
まだ埋め立てられたばかりで、歩いていると液状化現象を起こすようなところ、陸からは行かれないところもありました。
その日は釣り船を頼んで渡ることになっており、私ともう一人の女性が行きました。
調査を終え、船に乗り込んで移動しながら埋立地をスポッティング・スコープ(野鳥を見るときに使う望遠鏡)で見ていると連れの女性が「あれ何?人が寝てる・・・?」
もちろん人が寝ているようなところではありません。
レンズ越しに見えたのは埋立地に横たわる女性・・・数日前に近くの川でボートの転覆事故があり、行方不明になっていた人でした。
船頭さんがすぐに無線で連絡し、私たちはいなくてもよいと言うことだったので帰路に着きましたが、船が出てまもなく、体長50センチはありそうな大きなボラが飛び込んできました。
船頭さん曰く、「仏さんからのお礼だよ。持って帰りな。海で仏さんを見つけると、そのあとは魚がたくさん獲れる・・・仏さんのお礼なんだよ」
そのボラは、連れが一人暮らしの友人のところにもって行き、数人で食べたそうです。
30年以上も前のことですが、私には強烈な体験で、鮮やかに記憶に残っています。
これほど強烈なエピソードはありませんが、思い出すままにしばらく綴っていきますのでお付き合いください。
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死と向き合ってきた作者、青木新門氏が書かれたこの本は、宗教観、死生観が語られたとても奥深い本です。
映画は見ていませんが、映画以上に素晴らしいのではないかと思います。
前書きに、その青木氏が富山という雪国に生まれ育ち、身に染み付いた雪の感覚が現れている、とありましたが、読み進む中で、私も訪れた北陸のことが記憶の中から蘇ってきました。
思い出してみると、仕事でずいぶんあちこちを訪れましたが、その土地それぞれに特有の風土があり、若い頃にそういったさまざまな風土、違いを身をもって体験できたことは、私のものの考え方、人生観をずいぶん軌道修正してくれたように思います。
そんな若い頃の体験を、自分自身の覚書のためにも少しずつ、記していこうかと思います。
前書きだけではナンですから、今日はアルバイト時代のエピソード・・・。
『納棺夫日記』にもちなんでいます。
私は大学で生物学を専攻していたので、30年程前にはアルバイトで某野鳥保護団体や、環境アセスメント会社の野外調査の仕事を時々していました。
あるとき、埋立地の鳥の調査に行きました・・・現在、浦安の某テーマパーク、Dリゾートになっているあたりです。
まだ埋め立てられたばかりで、歩いていると液状化現象を起こすようなところ、陸からは行かれないところもありました。
その日は釣り船を頼んで渡ることになっており、私ともう一人の女性が行きました。
調査を終え、船に乗り込んで移動しながら埋立地をスポッティング・スコープ(野鳥を見るときに使う望遠鏡)で見ていると連れの女性が「あれ何?人が寝てる・・・?」
もちろん人が寝ているようなところではありません。
レンズ越しに見えたのは埋立地に横たわる女性・・・数日前に近くの川でボートの転覆事故があり、行方不明になっていた人でした。
船頭さんがすぐに無線で連絡し、私たちはいなくてもよいと言うことだったので帰路に着きましたが、船が出てまもなく、体長50センチはありそうな大きなボラが飛び込んできました。
船頭さん曰く、「仏さんからのお礼だよ。持って帰りな。海で仏さんを見つけると、そのあとは魚がたくさん獲れる・・・仏さんのお礼なんだよ」
そのボラは、連れが一人暮らしの友人のところにもって行き、数人で食べたそうです。
30年以上も前のことですが、私には強烈な体験で、鮮やかに記憶に残っています。
これほど強烈なエピソードはありませんが、思い出すままにしばらく綴っていきますのでお付き合いください。
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映画も観てきました。
どちらが素晴らしいかはなかなか難しいですが、それぞれに良かったですね。
映画はコミカルな描きかたもしていて、「日記」だとシリアスになりすぎた部分をそれなりにカバーしていたように感じました。
ただ映画では死生観とか宗教観についは、取り上げ方が難しいのでしょうか。やや視点が違っていたように感じました。
by cocoa051 (2009-03-06 15:53)
cocoa051さん、確かに本をそのまま映画化ではシリアスになりすぎるかもしれませんね。おっしゃるように取り上げ方、映像化が難しい部分もありますし。本を読んでますます映画の方も観たくなりました。
by michaela (2009-03-06 17:55)
今晩は。
michaelaさん、やっと謎が解けました!ありがとうございます。なぜこれほどまでの野鳥の知識がお有りなのか不思議でたまりませんでした。なるほどです。私は、大学時代を通しても自然との関わりは微々たるものでしたから、ここ数年でやっと自然との関わりを見つけた程度なのです。まあ、いなかですから、生活そのものが自然ではありますけどね。
これからも、アドバイスをよろしくお願いします。
仏様からの感謝をいただけるとは凄いですね。私も最近道端に初老の男性が横たわっているところに通りかかり、これは大変だと車を安全な場所に止め、電話をかけることとその男性の知り合いはいないかと周囲の家に伺おうとしたとき、男性がむくっと起きてすたすたと歩いていきました。ホッとしましたが、なぜ寝ていたのか不思議でした。
長くなって申し訳ございません。KINAKOのファンということでご勘弁下さい。
by doudesyo (2009-03-06 21:16)
こんばんわ
強烈な体験ですね、ビックリしてしまいました。
おじゃましました
by aki-hiro (2009-03-06 21:30)
doudesyoさん、長いなんてとんでもない!ありがとうごさいます。そうなんです、こういう過去がありました(笑)
確かに路上に横たわる人、通報すべきか否か、心配になるときありますね。その男性、何事もなくて良かったです。
by michaela (2009-03-06 22:43)
akiーhiroさん、コメントありがとうごさいます。すみません、強烈な話で驚かせてしまって…。
by michaela (2009-03-06 22:46)
先月西洋占星術を観てもらう時、誕生日時を正確にするため、生まれてから今までの人生を振り返り、色んな出来事を確認する作業をしたし、今年昔の写真を整理したので、私もこの手の日記を書こうかなと思ってます。
★michalea★さんみたいに、「仏さんウォッチング」した経験はありませんけど。
by Maxi (2009-03-07 10:46)
Maxiさんらしいコメント(笑)、ありがとうございます。
by michaela (2009-03-07 17:05)