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香りの記憶 [NLP]

映画「パフューム」の原作、『香水~ある人殺しの物語』(パトリック・ジュースキント著 池内 紀 訳 文春文庫) を読みました。
もちろんフィクションですが、「香り・匂い」と「記憶・感覚」という点から、そして人の成育史という点から、心理学的に見てもとても面白い内容でした。
映画はまだ見ていませんが、巷で話題になっているように「香り・匂い」をどう映像化するのか、また映画を見た人の数十%が匂いを感じた、と宣伝にありますが実際観てどうなのか・・・非常に興味深いところです。

人間は視覚的な情報に頼って生活している部分がとても多いと思いますが、匂いに対する感覚も実は鋭いと思います。
花の香りに季節を感じたり、コーヒーや煙草の種類による香りの違いを嗅ぎわけたり、また、この本の主人公ほどではないにしてもさまざまなにおいを嗅ぎわけることを生業としている人もたくさんいます。
ある匂いを嗅いだとたんに何かの記憶が蘇る、というのは多くの人が経験するところではないでしょうか?

私は実は香水の香りが苦手ですが、振り返ってみると、子どもの頃、車で外出した時に母の香水と祖母の煙草、それに車のガソリンや排気ガスの匂いが入り混じって気分が悪くなったこと、そして気分が悪くなりそうだから早く着いて欲しいと思って「あとどのくらい?」と聞くと大人たちの機嫌が悪くなったこと、などが思い出されます。

先日乗った車で久しぶりに同じような匂いを嗅ぎ、その頃の記憶が蘇りました。

以前の記事「感覚の不思議」「続・感覚の不思議」でも書いたように、NLP(神経言語プログラミング)では、嗅覚は、味覚や触覚とともに「触運動覚」に分類されます。
確かに匂いの記憶というのはとても体感的なものだと思います。

映画と小説のラストは、観てから、読んでからのお楽しみですが、ある匂いが人の中のある感覚を呼び起こせるのは確かです。

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コメント 6

Maxi

★子どもの頃、車で外出した時に母の香水と祖母の煙草、それに車のガソリンや排気ガスの匂いが入り混じって気分が悪くなったこと、そして気分が悪くなりそうだから早く着いて欲しいと思って「あとどのくらい?」と聞くと大人たちの機嫌が悪くなったこと、などが思い出されます。★
これはすごく良く分かる!私も同じ!
今でも日本に帰った時に体験する女性(特におばさん)の化粧品の匂い。くらくらっときます。
子供の頃は車の匂いが苦手だった。特に父が乗ってたのは全然ダメ。いつも気持ちが悪くなってました。
あと日本に帰った時に感じるのはタバコの臭い。こっちじゃほとんど臭うことはありません。
スピ系の集まりとかに行くと、嫌がる人も多いので、香水をつけないようにアナウンスがあります。
by Maxi (2007-03-15 02:28) 

タケ

 匂いといえば、岡田鯱彦「薫大将と匂の宮」(扶桑社)もありますよん。源氏物語を材に取った探偵小説。探偵役は紫式部です。私これ、持ってはいるけどまだ読んでない…。
by タケ (2007-03-15 02:45) 

maria cecilia

NLPで言うところの体感・・・香り(匂い)に比較的敏感に反応するってことですか?香水もタバコも、それからデパートの一階を歩くと私は匂いでくらくらしますが、その売り場に居る人々はもう匂いに強くなっている(?)と言うのか感じないのか、それがいい香りと思っているのか・・・ちょっと不思議に思ってしまいました。
by maria cecilia (2007-03-15 10:30) 

michaela

Maxiさん、同じですか!香水も本当にかすかなものや爽やかなものは良いのですが・・・それにアロマの精油の香りやお香の香りは好きなのですが、キツイ香水は本当にだめです。
車の匂いも、よその車やバスは全く平気だったんですが、私も家の車がだめでした。匂いだけでない、別の要素も関係しているのかもしれません。
スピ系ではやはり香水を嫌がる人も多いのでしょうか?
映画館や劇場で隣に座られると最悪ですよね。

タケさん、面白そうですね!日本の香りものだとやはりお香でしょうか。紫式部が探偵というのもすごい!読んでみたいです。

maria ceciliaさん、確かにデパートの1階はすごいですね。香水が好きな人はまったく気にならなかったり、確かに慣れもあるようです。そういう人から見ると、香水が苦手とか、クラクラする、などというのは理解できないかもしれませんね。でも周りにはやはり苦手という人も結構います。
香水とは違いますが、駅に多い「ス○ラおばさんのクッキー」。かなり遠くからでも匂って、近くに来ると強烈で買う気がしなくなります・・・。食べる分だけちょっとあるくらいならいいんですけどね・・・。
by michaela (2007-03-15 13:16) 

leon

僕もこのブログを読んで、子供の頃の記憶が蘇りました。
michaelaさんのブログが本になることを願うひとりです。
by leon (2007-03-15 15:30) 

michaela

leonさん、どんな記憶でしょう!?今度聞かせてくださいね。
このブログ・・・いつか本になることがあるでしょうか・・・そんなことがあればぜひ表紙の絵を・・・。
by michaela (2007-03-15 21:19) 

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